こんにちは!キノピーです。今回はロッドが折れる事についてのお話。
まず結論から言いますと、殆どの場合が「折れた」ではなく「折った」です。
こんな事を言うと怒られそうですが・・・
僕も釣りを始めてから何回もロッドを折りましたが「折れた」ことは1回もありません。
ロッドが折れる原因
- どこかにぶつけたor挟んだ
- 仕掛けorルアーを巻き込んだ
- ロッドに表記されているMAXの重量よりも重いモノを投げた
- とてつもない大物が掛かった
- 穂先にラインが絡んだ状態で強い負荷が掛かった
- 投げ方が下手くそ
- 曲げ方が下手くそ
- 無理な抜き上げ
- 手入れ不足
- 小傷の蓄積
- そもそも扱いが雑
- ロッドに対する知識不足
- 不良品
ざっとこのぐらいですかね。細かく言うとまだまだ出てきそうですが・・・
では解説していきます。
どこかにぶつけたor挟んだ・仕掛けorルアーを巻き込んだ
これは最も分かりやすいです。完全なる不注意以外の何物でもありません。
巻き込みは特に夜間に起こりやすいです。気を付けましょう。
ロッドに表記されているMAXの重量よりも重いモノを投げた
これも分かりやすいですね。折れます。
ロッドの知識を持ち、使うロッドの特性をしっかりと理解したうえでロッドのパワーを最大限引き出せるキャストが出来れば、MAX重量を少々超えたところで何の問題もなくキャストできますが基本的にはロッドに表記されている重量より重いモノを投げてはいけません。
僕の知人にも表記されているモノよりも重いモノを投げて、ロッドを折った人がいます。
何故投げたのかと聞いたら「ちょっとぐらいなら大丈夫だと思った」との答えが返ってきました・・・
とてつもない大物が掛かった
想定外の大物が掛かることは海で釣りをしていればしばしば起こります。
これでロッドが折れる原因は「タックルセッティングのバランスが悪い」からです。
「タックルセッティングのバランスが悪い」と言われてもよく分からない方もいると思うのでもっと分かりやすく解説すると
この場合であれば「ラインとドラグが強すぎ」です。
ロッドの強度に対してラインとドラグ設定の強度のバランスが合っていないという事です。
ロッドの強度よりもラインの強度を弱くしておけば折れる前に切れます。更にそれよりもドラグを緩めておけばラインが切れる前にドラグが滑ります。
そういうセッティングにしておけば魚が掛かってロッドが折れることは理論上はなくなります。
穂先にラインが絡んだ状態で強い負荷が掛かった
ラインが穂先に絡みつくと穂先は本来の曲がりが出来なくなります。曲がるべきところが曲がらないと負荷の分散が出来ないので力が掛かると簡単に折れます。
特に夜間に多いトラブルです。おかしいと思ったらすぐに穂先をチェックするようにすると防げるトラブルです。
投げ方が下手くそ
「〇回しか使っていないのに」とか「使用〇投目」とかよく言われるところですが、これに関しては使用回数、キャスト回数は関係ありません。投げ方が悪ければ使用1投目でも簡単に折れます。
たとえMAX20gのロッドで15gのモノを投げたとしても投げ方が悪ければ折れます。
短い垂らしでティップだけ曲げて勢いよくロッドを振る投げ方をする方がいますが、あれがまさに「ロッドを折る投げ方」です。
ロッド全体に負荷を乗せてバットまで曲げるイメージでキャストできるようになるとキャストでロッドを折る可能性は下がります。
曲げ方が下手くそ
これも「〇回しか使っていないのに」とか「使用〇投目」とかよく言われるところですが、これに関しても使用回数は関係ありません。ロッドは急角度の曲がりには弱いです。90度とかもしくはそれ以上にロッドを立てている方がいますが、まさにアレです。
魚を揚げた後、ロッドを立てた状態で魚をぶら下げている方がいますがアレもダメです。
急角度で強いアワセを入れるのもNGです。急角度で瞬間的に負荷が掛かるとティップ付近の細い部分に負荷が集中し折れます。
大型の魚が掛かった時にやりがちな行為ですがロッドのバット部を持つのも良くないです。
少しリフトするときに持つのは仕方ないところもあると思いますし、僕もやります。しかしバットガイドに近いところまで手を掛けてずっと抑え続けるのはNGです。
本来曲がるべきところを抑えて曲がらなくしているわけですから負荷が吸収できず破損につながります。
急に曲げ方を意識しろと言われても難しいかもしれませんがロッドを折りたくないのなら意識すべきです。
無理な抜き上げ
曲げ方とよく似たポイントです。抜き上げるときにロッドを立ててリールを巻く方がいますがダメです。ロッドの曲がり方が急角度になり過ぎます。
抜き上げるならロッドを倒してバットからしっかり曲げ、しなりを利用して抜き上げるようにしましょう。
水中には浮力がありますが空中に浮力はありません。魚の重さを見誤らないように注意しましょう。
手入れ不足
潮まみれ、砂まみれ、鱗まみれ、その他汚れまみれのロッド、論外。難しいことをする必要はないです。水洗いぐらいはしましょう。
小傷の蓄積
使用するうちに小傷がついてしまうのはもう仕方ありません。しかし小傷でも蓄積すれば大きなダメージとなり折れにつながります。
小傷をつきにくくする努力が必要です。ロッドを地面に置くのを止めましょう。
それだけで小傷は格段に減ります。
そもそも扱いが雑
地面に置く、ぶつけまくる、洗わないなどなどとにかく見ていてロッドの扱いが雑な方。
僕は信じられないのですが、そういう方も結構います。そんな扱いをしたら折れるに決まってますよね。
ロッドに対する知識不足
ここまで色々なことを書きましたが、これが全てです。どうなったら折れるかを知らないから折るのです。ロッドがどういう特性を持っているか知らないから折るのです。
ここではロッドの特性についてお話しします。ロッドには様々なモノがありそれぞれ特徴があります。
それらを説明します。
はじめに
折れやすいロッド、折れにくいロッドの特徴をお話ししますが実際はそんなに単純ではありません。
カーボンの巻き方、角度、メーカーの持つ技術、テーパーデザイン、リールシートやグリップの位置、ガイドの位置と数など様々な要素が絡んできます。
あくまでも参考までにお考え下さい。
ロッドの調子
竿の曲がり方の事です。先調子であればあるほど胴まで曲がり込みにくくなるので折れやすくなります。
先調子というのはルアーロッドでいうファーストテーパーの事です。
先調子の方が反響感度と操作性が良いとされています。
ルアーロッドでいうとアジングロッドは極端な先調子(エキストラファーストテーパー)です。
感度と操作性が優先される釣りだからです。
エサ竿でいうとカワハギ竿や筏竿が先調子ですね。
カワハギ竿なんかびっくりするぐらい本当に穂先しか曲がりません。
胴調子のモノは真ん中から曲がるのでロッド全体に負荷を分散させやすい為先調子に比べ折れにくいです。
しかしその分反響感度や操作性が劣ります。
ルアーロッドでいうとトラウトロッドが分かりやすいですね。
エサ竿だと船での真鯛竿とかですね。
ロッドの材質
大きく分けて2種。「カーボン」と「グラス」です。
カーボンはグラスに比べて軽量で感度が良く、シャキッとしているためシャープで操作性も良いですが折れやすいです。
グラスはその反対。重く、感度も鈍く操作性も悪いですが非常に粘り強く折れにくいです。
カーボンの含有量が多いものは少ないモノに比べ折れやすくなります。
樹脂の量
ロッドを作る際、必ず樹脂が必要になります。
樹脂が少ないロッドは軽くシャープで反発力が強いですがその反面樹脂が多いロッドより折れやすくなります。
カーボンの弾性
高弾性、低弾性などと言われるところです。
高弾性であればあるほど、軽くてハリが強く、そして操作性が良く反響感度も良いです。しかし脆いです。
曲げ方を間違えると1発で折れます。
ソリッドorチューブラー
ソリッド:中が詰まっている
チューブラー:中が空洞
ソリッドの方が折れにくいですが重いです。
ソリッドは中身が詰まっているのでチューブラーに比べ急角度な曲がりにも対応できます。
穂先だけがソリッドになっているロッドもあります。
価格
この見出しが正しいかどうかは分かりませんが・・・
高ければ折れにくく、安ければ折れやすいなんて話ではありません。高ければ高い程クセが強いロッドになっていきます。
極力曲げないでくださいなんて注意書きがあるロッドすら存在します。ロッドのスペックを感度に振り切った結果です。
一つのジャンルに特化させた結果、素人が扱いにくいロッドになっていくのです。
特にルアーロッドでは高価なロッドは高弾性カーボンの含有率が増え、軽く操作しやすくなりますがその反面使い方を間違えると簡単に折れます。
個人的な意見ですが、ロッドは低価格帯~中価格帯のモノの方が折れにくいのではないかと思います。
ここまでである程度折れやすいロッド、折れにくいロッドが分かっていただけたと思います。
不良品
これはもうどうしようもありません。どれだけ丁寧に扱っても折れます。買ったお店に持って行ってメーカーに検査に出してもらいましょう。
この際の注意点ですが間違っても店員さんに怒鳴り込むことの無いように。店の人は何も悪くないですから。
冷静に折れた時の状況や使用していた仕掛けやルアーなどを伝え今後の対応について話し合いましょう。
お互いが冷静に話し合えない状況が最悪です。
最後に
自分がロッドを「折った」という事を認められないならそれは使用者がそのロッドを扱えるレベルではなかったという事です。
ロッドが折れることは非常に悲しいことです。自分が悪くないと思いたいのも、誰かのせいにしたいのも分かります。
しかしそれではまた同じ過ちを繰り返すだけです。
自分が「折った」という事を分かったうえで何故折ってしまったのかを考えることが、後にロッドを折らないことに繋がると思うので一度考えてみてください。
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