20ツインパワーを購入後、結構使い込んだので、今回インプレしようと思う。
ハードロックメインで使用し、このリールの特徴や使い心地が分かってきたのでレビューしようと思う。
今回は、スペックや搭載技術うんぬんを語るのではなく、あくまでも実践で使用してみて感じたことを述べていきたいと思う。
YouTubeにもアップしました↓↓
20ツインパワー3000MHGというサイズを選んだ理由
可能な限りライトに、だけど引き抵抗の大きいルアーもしっかりと巻ける、そして大型の魚とのファイトもできる。
そんなリールが欲しかった。
C3000では小さすぎる。このサイズでは巻き抵抗の大きなルアーを使うと、ノイズが出やすい。
巻きの釣りメインで使おうと思っているので、リトリーブ中のノイズは致命的。
そして、根の近くて掛けた50㎝のオオモンハタをゴリ巻きで引き剥がすことを想定した場合、パワーが足りないと判断した。
ならば4000番と行きたいところだが、4000ではデカすぎる。
合わせるロッドは超軽量のドリームコンスリー88H。
8フィート8インチという長さでありながら、自重は100gを切る。
MAX30gまで扱えるロッドしては異例の軽さだが、極限まで無駄を削ぎ落した設計がこの軽さを可能にしている。
そんなロッドに250gを超えるリールは重すぎる。
よりライトに、楽にフラット・シーバス・ハードロック・ライトショアジギングを楽しむためのタックルにしたいのだから、4000というサイズは合わないと言うわけだ。
僕が選んだ3000というサイズは、4000番ボディに2500番のスプール・ローターが搭載されている。
つまりギア系統は4000番サイズなので高負荷にも負けないパワーがあり、ローターは2500番サイズなので軽く、レスポンスが良い。
メタルローターであることから、小さくても十分な剛性があり、不安感は一切感じない。
そして気になる自重は何と230g。
前作の2500番よりも更に10gも軽い。
これなら、ドリームコンスリー88Hと合わせてもリールが重すぎるなんてことはない。
3000MHGは痒いところに手が届く絶妙のサイズなのだ。
20ツインパワーのキャストフィール
ロングストロークスプールが飛距離の向上に繋がっている。
フルキャストした時も飛距離が伸びているのを感じるが、それよりも軽くキャストした時の方が、飛距離の伸びを感じる。
ノーマルのスプールと比べ失速が少ないのは、実釣の中でもはっきりと体感できる。
シマノのデータでは4%UPらしいが、それ以上飛んでいるように感じる。
実釣時にフルキャスト出来ない場面なんてザラにある。
特に磯場やボートからだと足場が悪かったり、後ろが狭かったりと満足にロッドが降りぬけないことも多いが、そんな状況で少しでも飛距離を稼ぎたいときは、ロングストロークスプールはかなり助かる。
20ツインパワーの巻き心地
マイクロモジュールギアⅡとサイレントドライブが搭載されたこともあってか、非常になめらかでガタツキも感じない。
但しボディが半プラ化されたこともあってか、空巻き時はプラボディ特有のシャラ感を若干感じる。
ハッキリ言ってしまうが、空巻き時のヌメヌメ感だけで言うならば前作の15ツインパワーの方が上だと感じる。
これはボディ素材の違いからくるものであろう。
しかし実釣時においての初動の良さ、ノイズの少なさは20ツインパワーの方が遥かに上である。
巻き抵抗の強いルアーを巻いているときでも、ギアノイズは一切なく滑らかに回り続ける。
ギアノイズがないので、イライラして集中が切れることもないし、アタリと勘違いすることもない。
「限りなくステラに近づいた」という謳い文句を聞いたときは、「そんな訳ないやろ、巻き心地全然違うやんけ」と思ったし、目隠しされた状態でもどちらかは分かるだろうが、実践での性能面だけで見るならば、20ツインパワーがあればステラは必要ないと感じる。
20ツインパワーのパワー
半プラ化されたことで剛性ダウン・パワーダウンと言われたが、そんなことは全くない。
ローターが金属素材になったことにより、巻き上げパワーはかなり上がっている。
前職時、フルメタルボディの17ツインパワーXDと半プラの20ツインパワーを連続で糸巻きしたが、後から巻いた20ツインパワーの方が楽であった。(番手は2台ともC5000XG、PEは1.5号200mで掛けたテンションも全く同じ)
この2機種はボディ構造が違う(20ツインパワーの方が設計が新しい)ので、材質による巻き上げパワーを比べるには公平な条件ではないが・・・
磯際で掛けた45㎝のアカハタをゴリ巻きで引っ張り上げた時も、かなり良型であろうオオモンハタを掛けた時も、シオのスレ掛かりの時もリールがたわんでいる感じは全くなかったし、パワー不足も感じなかった。
20ツインパワーの耐久性
「ローターが強くなったんだから、巻き上げパワーは上がるだろうよ。でも半プラなんだから耐久性は低い、不意の大物が掛かったらすぐガタガタになるだろ!」的な意見がSNSやYouTubeなどで見受けられますが果たしてどうなのか?
偶々だが、ボートロックに行った際にどうにもならない大物が掛かったが、リール自体は何ともない。
ボディのたわみも感じなかったし、その後も3ヵ月使っているがゴリ感やシャリ感は一切なく、フィーリングは変わっていない。
想定外の大物がたびたび掛るとなればどうなるか分からないが、少なくとも化け物が1回掛かったぐらいではビクともしないというのが事実である。
20ツインパワーの軽さ
ツインパワー=重い というイメージを持っていたが、今作でそのイメージは崩壊した。
半プラ化されたことにより、前作に比べ大幅に軽量化された。
ずっしりと重く、時には不快感を感じることもあった15ツインパワーに比べ、20ツインパワーは遥かに軽い。
重さによる疲労や不快感が解消され、非常に使いやすいリールとなっている。
ヴァンキッシュやCI4+系統のリールには及ばないが、それでも十分すぎる軽さである。
20ツインパワーの防水性能
Xプロテクトが搭載され、防水性能が上がっているのは誰でも分かると思うが、では実際のところどの程度なのか?
実はデビュー戦で波に飲まれて思いっきり水没したので、その日すぐに解体してどこまで水が入っているのかを確認してみた。
結果としては、ローラークラッチの上にあるローターカラーまでの浸水であった。
クラッチより内部には一切浸水しておらず、重要なパーツは全て無事であった。
これ以降もシャリ感やゴリ感は一切なく快適に使用できている。
※防水性能は非常に高いが、水没しても大丈夫だというわけではない。水没したらすぐにメーカーに送ることをオススメする。
20ツインパワーはこんな釣りに向いている!
巻き続ける釣り
シーバス・フラット・メバルなど
ローターが重いので、回し続けるのに向いている。
重いローターがシルキーな巻き心地を生むので、巻きの釣りに使うと気持ちい良いだろう。
リールに負荷が掛かる釣り
ライトショアジギング・エギングなど
ジャークをメインとする釣りはリール、特にローターへの負荷が大きい。
エギは体積が大きい為、水の抵抗が大きくリールへの負担は想像以上に掛かる。
耐久性が高くないローターでは、すぐにガタが出てきてしまう為、耐久性の高い金属ローターを搭載している20ツインパワーはこれらの釣りに向いていると言える。
巻き上げパワーを重視する釣り
ハードロックなど
無理にでも巻かなければならないような状況があるような釣りでは剛性がモノをいう。
磯際で掛けたロックフィッシュを無理やり引き剥がそうとするなら、ロッドはもちろんだがリールにもそれなりのパワーが必要となる。
巻き上げパワーが強い20ツインパワーはこのような釣りに向いていると言える。
こんな釣りには向かない!
初動の軽さを重視する釣り
アジングなど
軽くなったとは言えローターが重いので初動の軽さは、クイックレスポンスシリーズには遠く及ばない。
決してレスポンスが良いリールではないので、巻いたり止めたりする釣りには向かない。
レスポンス重視の釣りならば、ヴァンキッシュかヴァンフォードの方がオススメだ。
番外編 20ツインパワーの個体差
実践とは離れてしまうが、参考になる情報だと思うので個体差に関しても書いておく。
元釣具屋店員という事もありかなりの台数を触ったが、個体差が異常に少ない。
通常、リールは組み上げる人やパーツ類の僅かな個体差によって巻き心地にも個体差が出てしまうものなのだが、20ツインパワーは他のリールに比べて個体差が圧倒的に少ない。
何十台触ったかは覚えてないが、ハズレ個体は1台もなかった。
これは恐るべき事実である。
ハズレ個体が少ないが、アタリ個体も少ないという事を付け加えておく。
最後に
恐るべき進化を遂げた20ツインパワー。
半プラ化されたことにより、デビュー前はかなり叩かれていたが実践で使ってみると、余計な心配だったことが明らかとなった。
パワーUP&軽量化されたことで様々な釣りに対応しやすくなった。
実釣において「もうステラは必要ない」というのは、あながち間違いではないだろう。
僕は買ってよかったと満足している。今のところ不満は何一つない。
もし、購入しようとしているリールに迷っているならツインパワーを選択肢に入れてみてはいかがだろうか?
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