マグナムクラフトのGp7070でバスロッドを作ったので紹介しようと思う。
今回は僕のロッドではなく、頼まれて作ったロッドになる。
ブランク選定
依頼者の希望は12g~85gまで扱える7フィートクラスのロッドという事だった。
この時点で僕の中には2つの選択肢があった。
Gp7070とBm7080だ。
MAXで85gのルアーを扱いたいという事だったので、7080を選ぶのが無難なのだが、マグナムクラフトのブランクは表示より重いものも投げられるので、7080では強すぎるのではないかという懸念があったのだ。
実際、僕が前に作った9860は80gも投げられるわけだから、7080では100gオーバーまで扱えるのではないかと考えた。
上だけを考えるなら7080で問題ないのだが、下も考えないといけないとなると難しい。
軽いルアーを使うなら、当然ライトなブランクの方が扱いやすい。
僕一人で考えていても仕方ないので、依頼者を呼び出してマグナムクラフトのブランクで組んだロッドを実際に触ってもらい、話を進めた。
色々悩んだが、繊細な7070を選ぶこととなった。
パーツ到着~
ブランクやガイドなどパーツが届いたので、とりあえずブランクに触ってみる。
ブランクは想像以上に柔らかく、ちょっと失敗したかもとすら思った。
とりあえず素の状態で依頼者に見せると、「まぁ、いけるんちゃう?」という事だったので、作業を開始した。
まずはハンドルとブランクのすり合わせ。
ブランクの径がかなり太く、全く合わないので結構頑張って削った。
この辺がアバウトなところがマグナムクラフトらしくもある(笑)
ハンドルとブランクのすり合わせができたら、ハンドルパイプより下から組み上げていく。
合うはずのメタルパーツが合わないというトラブルもあったが、とりあえずグリップを仮組み。
市販のグリップをほぼ加工ナシで使用したので、非常にスムーズに進んだ。
グリップも全部、相談しながら決める。後から「思ってたのと違う・・・」と言われても困るので。
仮組みした段階で1度写真を送って見てもらう。
この段階で、当初の予定から少し変更を加える事や微妙な修正の提案も入れる。
後のことが固まったら、接着剤を使って仕上げに入る。
1度仮組みを外して、接着剤を塗って組みなおすだけなので、すぐに終わる。
ガイド付け
悩まされたのがガイドセッティング。
あーでもない、こーでもないと1人で頭を抱える事数時間。
最終的に、富士工業が出しているセッティングと同じセッティングにすることで落ち着いた。
オールダブルフットなので、巻くのは大変だが、ロッドラッパーのおかげでかなり楽ができる。
体が楽だし、スピードも速く精度も高い。もう手放せない。
仕上げたらラインを通して曲げてみる。
問題はなさそうなので、キャストテストに移る。
テスト
とりあえず色々投げてもらう。
重いのから軽いのまで。ビッグベイトからノーシンカーワームまで一通り試してもらう。
柔らかすぎることを心配したが「全く問題ない」とのことで、正直かなりホッとした。
強いが良く曲がるので、軽量のルアーも投げやすいと好感触。
何より軽さに驚いていた。このパワーのロッドしては恐るべし軽さだそう。僕はバスは全くやらないのでそのあたりは分からない。使いやすいそうなので良かった。
「もうちょい長くても良かったかも・・・」とのことだったが、それは今更言っても仕方なし。
修正なしで、固めることとなった。
仕上げ~納品
あとはスレッドのコーティングと、飾り巻き、ネーム入れをして完成。
完成したら引き渡して、全ての作業が完了!
スペック
レングス:7フィート
ルアーウエイト:10g~85g
自重:141g
ティップ径:2.0㎜
ドラグMAX3.5㎏
最後に
初めての1&ハーフのブランクとバスロッドという事もあり、どうなることかと思ったが、喜んでもらえたので良かった。
僕はボートロック用ロッドにしか見えない(笑)多分メッチャ使いやすいと思う。
これまで触ったことのないブランクを触れたこと、自分が知らないジャンルのロッドの作製が出来たことは、いい経験になった。
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